カテゴリ:上高地( 2 )

7月も上高地(2013年7月13~14日)

6月に引き続き、上高地遠征を結構。今回はやや高い標高で、クモマツマキチョウが見れればという思いからだった。2年前には常念山脈の東側斜面で7月後半に見ている。個体数は上高地の方が多いに違いないという思いもあり実行した遠征だった。
ところが、13日、雲がやけに多い、さらに新釜トンネルと抜けると強風が梢を大きく揺らしている。雲が多く、強風が吹くときは、山のピークを中心に雨が降りやすい条件がそろってしまう。かなり厳しそうだ。今回は山でゆっくりする日程は確保できていない。1泊で東京と往復しなくてはならない。余裕がある時は、麓で1泊するところ、昼に上高地バスターミナルに到着して早々、山小屋への移動開始だ。今回は気候だけではない。腰を痛めているし、倦怠感に覆われている。
梓川のわきの草花にはシジミチョウがチラチラ待っている。見るとやはりヒメシジミだ。この時期の上高地周辺はどうやらヒメシジミが多いようだ。

ヒメシジミ
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体が重い。いつもと変わらないはずの荷物の重みが苦しい。しかし、ゆっくりしたペースで標高を上げてゆく。針葉樹林の樹林帯を抜けるあたりには1輪のギンリョウソウが咲いていた。

ギンリョウソウ
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中間地点に近づくころには足運びが悪くなり、途中で吐いた。吐いたら気分は少し良くなったが、足が重いのは変わらない。さらに雨も降ってきたこともあり、戻るか進むか迷ったが、いつも山小屋でぐっすり眠れば体調が大幅に改善する事も多い。ふらついたり、寒気がするなどの症状はなく、今回はゆっくり登り続けることにした。
通常の人の倍の時間をかけて、ようやく小屋に到着。周囲の眺めを楽しみながら体を休めているうち、体調は落ち着いてきた。夕食も通常通り食べることもできた。

翌14日、相変わらずいまいちの感じ。小屋の周囲を散策していると、ベニバナイチゴの木と、その下にはキヌガサソウが花を咲かせていた。

ベニバナイチゴ
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キヌガサソウ
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小屋から麓の方を眺めると、河童橋が良く見えた。自分のいる場所は曇っているが、下の方は晴れているようだ。

上高地・河童橋付近の眺め
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それにしても、まだ蝶が姿を現してくれない。難所へ続く登山道の途中はお花畑になっているとのことで、またガレ場もあるので、目的の蝶が見られるかもしれない、そう思い登山道を登って行った。雨が降ったりやんだりを繰り返している。途中多くの花に出会った。

テガタチドリ
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カラマツソウ
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ハクサンチドリ
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沢のガレ場に差し掛かったころ、雨が本格的になってきた。もう蝶は期待できないだろう。やむを得ず小屋まで降りることにした。小屋に戻り、荷造りをしたうえで、雨が弱まるのを待った。
下山開始。下山中も花に出会った。

イワカガミ
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オオバミゾホオズキ
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ツマトリソウ
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マイヅルソウ
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ミヤマニガイチゴ
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下り始めるとどんどん標高は下がってゆく。標高が下がってくるとともに気温がやや上がってきた。と、自分のわきを茶色い小さな蝶が追い抜いてゆく。これは期待ができそうだ。まもなくヒヨドリバナの蕾の草原に差し掛かった時に出会ったのは、タカネキマダラセセリだった。今回は全く期待せずに歩いていた時の出会いで贅沢なご褒美となった。

タカネキマダラセセリ
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この先も花が咲いていたり、蕾をたくさんつけていた。条件さえよければきっと多くの蝶が訪れるであろうところだが、今回は本当に蝶が少なかった。

グンナイフウロ
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クガイソウ
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エンレイソウ
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クルマユリ
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ゴゼンタチバナ
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ハクサンシャクナゲ
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針葉樹林帯に入り、下っていると、白い何かが沢山土から顔を出していた。ギンリョウソウの芽吹きだった。ギンリョウソウは花をつけた姿で芽を出すのだということを知った。

ギンリョウソウ
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登山道から上高地の遊歩道に合流したところで、シジミチョウが飛んでいた。白と黒がチラチラと反転する飛翔。笹の多い場所。ピンときた。ゴイシシジミだ。近づくと案の定だった。

ゴイシシジミ
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アザミには草食性のテントウムシがいた。

ヤマトアザミテントウ
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ゴイシシジミ
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河童橋付近まで戻ると、やはりヒメシジミが多数飛んでいた。

ヒメシジミ
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ヒメシジミ
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ヒメシジミ
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今回は残念ながらあまり蝶に会うことはできなかった。天気がよく時間に余裕があれば、オオイチモンジの観察ポイントに向かいたいところだったが、天気も不安定なので、今回はあきらめて引き上げることにした。オオイチモンジは来年以降、また会いに来よう。
by emu_nijuuhachi | 2013-07-14 22:33 | 上高地 | Trackback | Comments(2)

目的の達成できなかった遠征ではあるけれども

6月1日から3日の2泊3日、上高地へ向かった。毎年のこの近辺の日付に来ている。
1番の目的はクモマツマキチョウの撮影。結論から言えば、結局、目撃は1回、しかし撮影はかなわずということになった。しかし、この時期の上高地は心地よく、晴れれば雪の残る穂高の岩峰の姿もすがすがしい。
今回は梅雨に突入し、天気予報も芳しくない。
しかし、バスで上高地に近づいても、高曇りで天気が悪くなる気配もない。バスが釜トンネルを過ぎ、大正池のほとりを右にカーブすると、大きな岩の壁が視界に飛び込んでくる。ここ数年、この時期ここまで晴れた穂高に出会えなかった。
バスターミナルで降り、河童橋に向かい、河童橋を渡って川沿いを歩くと、梓川の土手がちょっとした展望台になっている。
お決まりの岳沢から穂高の姿を写す。

西穂高岳・奥穂高岳・前穂高岳・明神岳
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岳沢の上流、岳沢小屋付近の残雪の状況はどうであろうか。500mmのレンズをつけて、河童橋付近から撮影してみる。最近のカメラは上位機種でなくてもなかなかたいしたものだ。トリミングすれば十分3.2km先の岳沢小屋の様子がわかるほどに写ってしまう。
かなり雪は多そうだ。

岳沢小屋(河童橋付近より撮影)
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ついでに、約4.5km先の奥穂高岳の頂上も写るか試してみた。ちゃんと、方位盤も祠も写っている。

奥穂高岳頂上(河童橋付近より撮影)
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その後、いろいろ散策、登山道も少し歩いたりして、夕方には徳沢の宿近くに到着。
徳沢は緑豊かでいい場所だ。ヤマシャクヤクの花が開きかけていた。

ヤマシャクヤク
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一泊目は徳沢ロッヂ。

徳沢ロッヂ
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徳沢ロッヂの周辺は、ハルニレの木々に囲まれた林。林床にはニリンソウをはじめとする早春の花が咲き誇っている。

ミヤマエンレイソウ
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徳沢から見る前穂高岳
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雪解け水が作るこの時期だけの小沢
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クルマバソウ
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涸れた沢を歩くと越冬した蝶が飛んでいた。翅は相当痛んでいたが力強く飛んでいた。

コヒオドシ(越冬個体)
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ところどころで、赤紫の鮮やかなツツジの花が咲いている。

ムラサキヤシオ
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散策の後、徳沢に戻った。ハルニレの古木とニリンソウの群生、もうまるでメルヘンの世界だ。

ニリンソウの群生とハルニレ
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徳沢周辺のニリンソウは緑の花を咲かせる個体が比較的多い。先祖がえりなどと呼ばれる。同じ株から咲く双子のニリンソウの花が1つは白、一つが緑になったりすることもある。

ニリンソウ(緑と白の双子)
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少し緑のニリンソウ
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緑が濃いニリンソウ
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少し緑で萼片が多いニリンソウ
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見たのは花ばかりではない。ウンモンテントウというテントウムシがいた。何年か前にも見たことがある。そのときも上高地だった。

ウンモンテントウ
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ハシリドコロの花が咲いている。高尾山でも当たり前に見られ、珍しい花ではないが、上高地では数が多い。ナス科の植物だが猛毒なので絶対に食べないように!

ハシリドコロ
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上高地にこの時期に訪れるようになって、好きになった花の一つに、サンカヨウという花がある。葉っぱは大きく可憐さのかけらもないのに、花は可憐だ。実際、すぐに雄しべがかけてしまう儚さがある花だ。

サンカヨウ
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ツバメオモト
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オオカメノキ
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梓川沿いの遊歩道から徳本峠への登山道へ別れる付近はホンシャクナゲの群生地で、この時期には実に鮮やかな花を咲かせる。

ホンシャクナゲ
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ミヤマカタバミ
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明神館付近のコナシの花も満開だった。

コナシ
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タガソデソウ
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2泊目は河童橋付近の宿、西糸屋山荘。
泊まった部屋の窓を開けると、宿の裏庭の向こうには穂高の雄大な風景が広がっていた。

西糸屋山荘の窓からの眺望
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3日目が最終日。せっかくなので少し斜面を歩くことにした。岳沢を岳沢小屋付近まで向かうことにした。上高地の梓川右岸の木道を過ぎると、左手に、岳沢・前穂高岳の登山道が分かれている。登山道に入ると、足元にはカンアオイに似た葉が目に入った。根元には鈴のような形のこげ茶色の花がひっそりと咲いている。ウスバサイシンだ。

ウスバサイシン
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深い樹林帯を抜けると、灌木帯に入り、足元にはエゾエンゴサクやヒメイチゲなど、寒冷地の春に見られる花々が咲いていた。

ヒメイチゲ
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高度を上げると眺望も開けてきた。

岳沢から見る乗鞍岳
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幾つかの残雪を踏み越えて、いよいよ岳沢小屋が目前に見えてきた。
岳沢の上流を見ると急斜面の沢は雪で埋まっている。奥穂高岳と西穂高岳のあいだの天狗岩方面は、夏はお花畑が広がるが、緑は目に入ってこない。

岳沢上部
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岳沢からみる天狗岩
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岳沢を横断すればいよいよ岳沢小屋だが、今回はピッケルもアイゼンもストックも持っていない。ツボ足でも行けなくはないだろうが、万が一にも怪我しないとは限らない。今回はここで引き返すことにした。

岳沢小屋と岳沢
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6月に入ったが、まだまだ桜も咲いている。

ミネザクラ
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見下ろすと、河童橋付近も一望だ。

岳沢から見下ろす梓川と上高地
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エゾエンゴサク
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スジボソヤマキチョウ(越冬個体)
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ウグイス
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キベリタテハ(越冬個体)
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蝶については収穫が乏しく不満もあるが、天気がよく景色もよい今回の遠征は楽しくもあった。
by emu_nijuuhachi | 2013-06-03 22:40 | 上高地 | Trackback | Comments(2)


10年前に始めた、デジカメ片手にハイキングやお散歩。撮りためた画像を紹介しながら当時を振り返ったり、最近公園や里、山で出会った蝶や花、その他の生き物等について日記風に紹介していきます。


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